永遠
新緑の美しい季節になり、
晴れの日が多くなりました。
お越しになる日が 良いお天気に越したことは
ありません。
紅茶を淹れながら、しばらくの間、
清楚で可憐な雰囲気のTさんに ほっこりして頂ければ_
そう思いながら、ぼちぼちと調整してゆきました。
しばらくして、若い男性の存在を捉え出しました。
ご依頼人Tさんとの家族関係は男性から伝えられるものの、
私には 夫という感覚よりも ” 恋人 ” の気持ちでした。
「 顎といいますか、顔の形が・・・
ううん、顎の雰囲気というか形はこんなふうで・・・
何て言いますか、アイドルっぽいお顔?のような
・・・表現って難しいですね・・・
とにかく、顎はしゅっとした感じです。
目は、こう・・・
髪型は、こう・・・で 」
という具合に、描写していました。
性格やお人柄を伝えつつ、私が心の中であることを
願いますと、
” 彼 ” は、黒っぽいつなぎ姿を視せて下さいました。
「 つなぎを着ておられます。
黒っぽい色の、です。
このつなぎは何を意味するんだろう・・・」
私には、はっきりとわからないながらも
Tさんには、おわかりになるようでした。
あちらから来られたご家族が私を通して
ご家族に伝えたことが、誰であるかと
認識され始めますと 嬉しいのでしょう、
喜びがとても強く伝わってくるのです。
Tさんへの愛情。
溢れんばかりの愛。
どういうふうにお伝えしたのかは、もう私を
通り過ぎてしまいましたが、Tさんには深く温かく
届いていると思います。
そうして、私は 私を潜め、次第に、
” 彼 ” に 明け渡して行きました。
「 ちくしょー、なんでなんだよ!」
この言葉、私の口から発せられていることに
驚きつつも、任せることにしました。
愛する人を残してしまった悲しみというか、
怒りというか、なんていうのでしょうか・・・
いろいろなことが一度に頭に浮かび、
彼の思いを丁寧に穏やかに補足していったように
思います。
< 家を建てたかった・・・新居を・・・>
「 彼は、お家を建てたかった、建てたいって
おっしゃています。自分たちの新居のことです。」
「 よく言ってました。
ガレージ付きの家がいいって。」
「 そうですか。Tさんがおわかりになるなら
いいですね。おっしゃっている通りですね。
ありがとうございます。」
彼は、妻のTさんのこれからのことを
考えておられるようでした。
だけど、どう考えてゆけばいいのか、わからない_
そんなふうでした。
私は、彼に
( それで自然だと思います。無理にどうこう、
今すぐどうこうっていうのは、答えられません。
いろいろな思いや気持ちが私たちにあるのですから。
自然に まかせるのが一番良いと思います。)
そんなようことをお話したと思います。
もちろん、彼と私の会話も Tさんにお伝えしました。
Tさんの目からは、止まることもない涙が
あふれていました。
複雑な涙と思います。
寂しい、
恋しい、
そして、ちょっぴり安らぎの涙。
お伝えした内容の一部 _ 思い出せる部分を綴りました。
Tさんから頂いたメールに助けて頂くことにします。
(一部転載します。)
– – – – –
紺のつなぎを着て働いていました。
一生懸命で真面目でかなり頑張り屋さんで、
私の前ではとっても柔らかい、
間違いなく大好きな大好きな夫の言葉でした。
(中略)
今日、「ちくしょー、なんでなんだよ」と聞いて、
(中略)
初めてちゃんと夫の言葉を聞けた気がしました。
アガサさんを通して伝えてくれた言葉は、
以前から夫が言っていた言葉と重なって、
本当に驚きと、納得でした。
悲しみは消えなくても、存在を、ちゃんと
心から信じられるようになりました。
互いに信頼できる人と巡り会えたのです。
(略)
– – – – –
この世での一緒に居れる月日の長い短いで、
愛の深さを計ることはできないと 私は
あちらの方々から教わりました。
愛の深さを教わる日々です。
心から愛せる人、愛し合える人というのは、
一生に そう何人も出会えないと思うのです。
人生は、一言で済ませられるほど、
そんな簡単なものではありません。
心は、深いのです。
大切です。
そして、
永遠です。
Tさんから頂いたメールへのお礼の返事を
出し終わったあと、階下へ行こうとしていた私に
< Tに伝えてくださって ありがとうございます。>
” 彼 ” は、嬉しそうにペコリとお辞儀をされました。
( 私も、本当に良かったと思います。ありがとうございます。)
そう言って、彼にお辞儀をしました。
Tさんに彼の気持ちを書いていると、その最中に、
私の横にある重いポットが
ささやかな可愛い音(カタカタカタ)を
たてていました。
わかっていますよ、
あなたが今もなお 生きておられることは。
” ふたりの愛は 永遠。”
アガサ 葉山在住 Agatha
~天国の人々の思いを伝えています~
天国との対話(霊交信 / 霊界通信)