寂しくないよ

お電話を頂く前の静かな時間に 私は目の前に動く光を追っていました。

そうして、次第にはっきりと視えてくるそれら_

( 何だろう・・・何かがたくさんある。)

やがて、それらは、半紙に毛筆で書かれていました。

達筆な文字。

それはまるで花吹雪のように沢山散らばっていました。

まるっきりわからない。

( 書道を習っておられたのか?)

そう思っておきながらも そうではないことはわかる。

それは、あまりにも強烈な光景でした。

電話越しに、Kさん、そして、娘さんにご挨拶をしました。

あちらと繫がると何故か私は耳が少し遠くなるようで、

せっかくご協力くださっている会話も半分は聞こえていないよう。

それも、ある意味 私にとっては好都合なのかもしれません。笑

しかしながら、失礼があってはいけません。礼儀は大切です。

「 若い男性をおひとり、とらえています。

 背格好はこういう感じで、髪型はこういう感じ、
 ※こういう感じ:ブログに書くためにぼやかしています。ご了承ください。

 お人柄は・・・これから、じっくり拝見します。」

どなたに会いたいか、私にはわかりません。

前回どのような内容であったかも覚えていられません。

どなたが来られるのかも わかりません。

その時に来られた方を伝えるだけです。それが私の仕事です。

とらえた性格やお人柄をお伝えし、おわかりになるかどうか。

緊張の一瞬と言えば、その通り。

「 はい。わかります。息子だと思います。」

このお返事で、私は自分を緩めません。

「 ひとつ、確認したいことがあります。

 お電話を頂く前に私が視せてもらった映像です。」

「 はい。」

「 白い紙に・・・多分、半紙だと思いますが、

 毛筆で書かれたものが たくさんありました。

 これに お心当たりがありますか? ありませんか?」

「 あります。」

その理由を話してくださいました。

あいにく、半分も聴き取れなかったのですが、

お心当たりがあるのなら、それで良いのです。

それによって、確信へ空気が変わり出したのは

書くまでも ありません。

「 この若い男性が、優しい手つきで、とても丁寧に、慎重に

 手を動かしています。」

男性の手の動きを口で説明しながら、腑に落ちるまで、

カチッと正しさとはまるまで、何度も何度も手を動かし、

男性の動きと心にぴったりくるまで、繰返していました。

「 手の動きは、決まっているんですよ。

 右手を右から左へ、左手を左から右へ・・・

 とても優しい手つき。慎重になさっている。

 右から左、左から右へ・・・、下から上へ・・・

 その手の動く範囲は・・・20センチから30センチ以内。

 あぁ、なんだろう・・・

 でも、私には懐かしい・・・

 何かを折っているようです・・・

 白いものを。

 何とも言えない程、優しい手つきです。」

なんであるか、わからないこともあります。

皆が皆、あちらに慣れてきたら、上手く話せるようになる_

そんなことは ありません。

話せることが優秀で、ジェスチャーが劣る、なんてことは

ありません。

あるのは、必至で伝えようとしている人が私の前にいる。

それだけ。

しばらくしてから、Kさんがおっしゃいました。

「 赤ちゃんではないでしょうか。息子が亡くなる前日に

 赤ちゃんが亡くなりました。生まれてはいないのですが。」

確かそのようなことをおっしゃってくださったと思います。

私の内では、何かが合っていて、何かがしっくり来ませんでした。

まるで独り言をつぶやくかのように、

「 右を左へ、左を右へ、下から上へ・・・。

 上から下は無い。・・・」

と何回かつぶやいたり、心の中でつぶやいたりしていました。

私にはとても重要なことに思えたからです。

悶々としていた時に、

< 赤ちゃんはこっちで育ってるんですよ。笑>

と囁かれました。

( あ!そうか!そういうことだったのか!)

彼は、優しい手つきで 赤ちゃんのお世話をしていたのです。

私の身体に記憶されている懐かしい手つきも、

それで納得が行きました。

「 妹さん、おられますか?お嬢さんは、妹さんですか?」

「 いえ。姉です。」

「 でも、彼からは ” 妹 ” の印象が入ってきます。可愛いというか。」

「 その通りです。(泣笑)姉ですが、妹のようでした。

 娘も ” 弟 ” というよりは、兄というような感じでした。」

「 なるほど。息子さんは正しいですね。笑 」

「 はい。」

その後は、お姉さんへ伝えたいこと、

お父さんのこと、

そして、

Kさん、お母さんへ伝えたいことを話してくださいました。

Kさんから頂いたメールを少しご紹介致します。

– – – – –

今日来てくれたのは、息子です。
顔の感じ、性格、本当にその通りなんです。
息子は、就職してから一人暮らしをしていました。
朝会社に来ないので、上司のかたが見に行って下さったら、
ベットの上で眠るように亡くなっていたそうです。
本当に突然逝ってしまいました。
前の日に桜のお花見に行ってたそうです。
ちょうど○年たちました。
(中略)
寂しくはないか?
アガサさんに、聞いて頂いたときに、
『いつも一緒に、いてるから、寂しくないよ』と、言ってくれて、
空の上とか、遠くにいてるのではなく、息子は何も変わらず、
いつもいてくれてるのだと思いました。
こんなに嬉しいことは、ありません。
娘のことは姉ではなく妹のように思っていたこと、その通りです。
娘も弟ではなく、お兄ちゃんのような存在でした。
主人のことを心配していると言うのも、息子は生前からも主人のことを心配していました。
娘も夢で息子が、『(お父さんが)ベランダで泣いてる。』って心配してた夢を見ました。
夢で会っていたのかなと思います。
一人で言って、一人で突っ込むとことか、すごくわかります。
本当に息子らしいなと思いました。
お母さんのこと好きだと言ってくれました。今もお母さんが大好きですよと。
本当にすごくすごく嬉しいです。考えてみれば大人になってあまり、話さないと思っていましたが、
息子にしてみればそんなつもりはなく、いろんなことを話してくれていたんですね。
子供のころは、ママっ子でした。

(息子さんへ)
一生懸命話をしてくれてありがとう。
娘と二人なんとも言えない暖かい気持ちに、なりました。
(略)

– – – – –

随分前に他界されたお父さんは、ご自分の名前をおっしゃいました。

私が半分しか聴き取れないものの、Kさんは察してくださいました。

会ったことがない身内だけど、ご自分のお父さんと息子が会えているのは

安心に思えます。

会ったことがなくても、わかるようです。

わかるのは、きっと、愛情から。

名札が付いてなくたって。

あの毛筆のこと。

親が自分を思って思って思っての、こと。

その光景。

< それ 見てた。知ってる。>

その光景をどんな思いで 息子さんは見ておられたのか。

それは、まさに ” 光の景色 “

光景だろうと思います。

親が 子を思い、

子が 親を思う。

これ以上のことは ありません。


これも愛犬との散歩道端にひっそりと咲いていました。
都会では注目も浴びなさそうでしょう?(笑)
まあ、田舎でもそうかもしれませんね。(笑)
誰に見せるわけでもない。でも、咲く。咲かせる。
種蒔いてあるから当たり前!では無いんです。
自然の中にいて、咲くというのはものすごい大変なこと。
人間が要らんもんを空気中に混ぜてしまったら、自然界は変化します。
確実に変化します。
自然界のものは、人間のために存在してるのではない_
そこいらに咲く花や草木を見ると、そう思います。
人間は、ちょっと 我が身振り返って生きんとあきませんなぁ〜。(笑)

アガサ 葉山在住
天国との対話 愛しい家族との時間
~天国の人々の思いを伝えています~

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