4人でこれからも。
( 大腿部の真ん中あたりが痛むな・・・
そこだけじゃない。身体のあちこちに痛みがある。
骨の中が痛いようだ。骨の中?内側?
骨の内の 何らかの症状・・・)
交流のたびに、私は様々な”症状”を経験します。
疑似体験といえども、ある程度の痛みが実際に起こります。
ご本人方は、どれほどの痛みで、不安や焦りや様々な思いを
乗り越えてこられただろうと 思うのです。
10代前半ぐらいでしょうか、
男の子は私に話しかけてくれました。
< お母さんは、泣いて会いたいって。
お父さんは、泣くのを我慢してる。
お母さんを励ましたいって思っているんだよ、お父さん。>
( そうなんだね。お母さんの気持ち、私、わかりますよ。
我が子は、お母さんたちにとっては身体の一部同然なんだもの。
お父さんも、そうですよ。
親にとって子は、自分よりも大事な存在。
お父さん、偉いね。
お母さんを支えているんだね。)
男の子は、私と少し話してから どこかへ行ってしったようです。
「 どっかに行っちゃったんだね。(笑)
お父さんとお母さんのところへ行ったんだねぇ。」
そりゃそーです。
家族のところに居る方が良いに決まってますよ。
知らないおばちゃんのとこに居るよりかは、ね。(笑)
お待ち合わせ場所に行きますと、おふたりは待ってくださっていました。
男性の方を見ますと、
< お父さんだよ!>
( ええ、そのようね。)
女性の方を見ますと、
< お母さんだよ!>
( 笑 そうですとも!)
というように、親切に教えてくれます。
何とも言えませんね、子どもって。本当に可愛い。
男性は、いえ、お父さんはニコニコと柔らかな笑顔で。
お母さんは、緊張されている面持ちでした。
(当たり前です。緊張して、自然です。)
アガサ部屋に入って頂いて、少し休んで頂いている間に
私は、玄関や階段の電気を消しに、部屋から出ます。
東北大震災があってから、常に、電気を大事に思います。
寄付だけではなく、日常のすべてを見つめたいと思っています。
わずかでも寄付だけして、電気の使いたい放題・・・
これじゃ、意味ありませんもんね。(苦笑)
私的には、私が離席する数分間というのはとても必要だろうと
思っています。私が依頼側なら、後からそう感じます。
やっとの思いで、依頼した人の家に着くわけですから。
離席するというのは、信頼がなければ出来ません。
もちろん、自宅にお越し頂くこと自体、そうです。
「 すみません、お待たせしました。」そう声をかけながら、入室しました。
「 では、ぼちぼちと始めましょうね。」
ほとんどの場合、1分もしない内に、” ご家族 “がお越しになります。
( 私としてはもう少し、ゆっくり目でも良いんじゃないかなと
思うのですが(笑)、まぁ、私の意見なんて何の効力もありません。)
さっきの男の子でした。
見た目、おおよその年代、性格など伝わってくることを
その都度、Mさんご夫妻にお伝えしていきます。
「 細身で、髪は・・・Nさんに似ておられると思います。
お分かりになりますか?」
「 はい。」
「 では、このまま続けていきます。
あ、その前に、お二人がお越しになる前に知らされたことを
確認させてください。主に健康面です。」
「 はい。」
「 このあたりが痛みます。外傷かどうかはわかりません。
と言いますのは、私は骨の内の症状だろうと感じています。
身体のあちこち、、、骨のなかが痛むように思えます。
これはお分かりになりますか?」
「 はい。わかります。その通りです。」
「 そうですか。彼は上手に伝えてくれていますね。」
ご夫妻にはそう話しながら、声無き声で、彼に尋ねました_
( ねぇ、さっきのこと、ご両親に話しますか?)
< うん。知ってることを知ってほしいから。>
( なるほど。じゃ、話しますね。)
「 息子さんが、お二人がお越しになる前に私に話してくださったことがあります。
内緒話かと思っていましたが、彼の了解を得たのでお伝えしますね。
お母さんは泣いて『会いたい』って。
お父さんは泣くのを我慢してるって。
お母さんを励ましているんですって、お父さんが。
合っていますか?」
尋ねる必要もなかったなと思いました。
話の途中で、おふたりがそれぞれに涙を拭いておられたからです。
彼は、ぴょんとその場でジャンプのようなことをしてくれました。
膝を胸に近づけるような感じの、ジャンプ。
何かの練習か、準備運動か、と思いました。
Mさんご夫妻に確認しますと、「わかります。」とのこと。
私には、はっきり分からないけれど、ご家族にはすぐにわかる時、
家族ってスゴいなとあらためて思います。
息子さんは、何か・・・小さな動物?と遊んでいる姿を
見せてくれました。
( その子は、誰? )
< ◯ょーじ >
( きょーじ? きよじ?)
またしても、私には分かりません。
「 聴き取れないな・・・」とボソボソ呟いている私を
救ってくださったのは、Mさんご夫妻でした。
「 ジョージです。おさるのジョージ。」
「 あ・・・そうですか。お分かりになるのですね。」
「 はい!」
確認している時、私は、いつも以上にぼんやりしています。
気の無い返事やリアクションだなぁと思われるかもしれませんが
ご依頼人がおわかりになるか、ならないか。
私に必要なのはそれだけなのです。
それがあって、部屋の空気が変わり、やっとこさ、私は安心して
交流に入れるのです。
彼は素直に、話してくれました。
自分の気持ちも、ご兄弟のことも、お友達方へのエールも。
当日の夕方、早々とご感想メールをくださいました。
興奮さめやらぬお気持ちを乗せて。
– – – – –
(略)
伺う前は不安と期待が入り混じった感じでしたが、
お会いした後は直ぐに不安が取れました。
アガサさんのお人柄が私の想像していた通りでした
(ア:平凡で普通というのは本当に有難いばかりです。)
お話しが始まり、まずびっくりしたのが
次男が大好きだったぬいぐるみを可愛がってる事でした。
小さな頃からずっと一緒でしたし、旅立つ時も一緒に持たせたものでした。
これで確信しました!
アガサさんには次男が視えてる!
(中略)
痛みの箇所や風貌など全くその通りで、妻と二人でびっくりの連続でした。
今日は次男の本当の気持ちが分かり嬉しかったです。
泣きながらまだまだこの世で生きたかった!
やり残した事がある!
家族が大好き!
家も大好き!
本人が一番びっくりしてた、こっちにも学校があるんだよ!
その学校でサッカーやるのかな^ ^
本当に病気を治して大好きなサッカーをやらせてあげたかったです
今は元気にぴょんぴょん跳ねてる!
痛みが無くなって元気だよと見せてくれたんだなと思いました。
お兄ちゃんの事も心配してくれてた事
本人が帰って来たら伝え様と思います。
(中略)
家族4人でこれからも頑張って行こうと思います!
(略)
– – – – –
印象的だったのは、お帰りの際の、お母さんのお顔が
ガラッと変わっていたことです。
安心しきったお顔でした。
とても安心なさった表情。
部屋にお入り頂いたあとに話しておられた、
「 私、こういうのは全く考えたことがなかったんです。」
ということ。
もちろん、そうでしょうと思います。
ご依頼になる方々のほとんどが、そうおっしゃいます。
私自身も、そう思います。
交流をお伝えし、家族愛にあふれる機会を何度も経験しても
必要かどうか、
というのは私が答えるべきではないと思っています。
交流が必要かどうかはわかりませんし、
交流に何かを求めることは、私には認められないと思っています。
不安な表情や空気が、交流のあと、
穏やかな表情と安心した空気になったのを見て感じますと
心から良かったなぁと思います。
家族を思う気持ちは、本当に温かいなぁと思います。
” 家族4人でこれからも頑張って行こうと思います!”
とお父さんがお書きになりました。
そのお気持ちがメールの文字から伝わってきました。
おっしゃる通りですよ!
家族は、家族ですから!
つい最近の日曜日、歩いて図書館まで借りていた本を返却に行きました。
「何か、借りる?」
「どうしようかな・・・」とそれぞれに言いながら、
思い思いに本を物色。
私が引き込まれたのは、この2冊でした。
早速、借りたその日に読み始めました。「ボブという名のストリートキャット」を。
読み始めると止まらずに、夕方まで読みふけりました。
贅沢な気分です。数時間、読めるなんて。(笑)
この猫ちゃんと主人公のお話は、実話だそうです。
日本ではあまり知られていないようですが、映画にもなったようです。
海外ではとても有名な猫ちゃんと飼い主さんみたい。
こういう出会いってやっぱり有りますよね。
人生が変わるっていう出会いは、一度あるかないかぐらいでしょうね。
もう1冊は、捜索犬の実話。ジャーマンシェパードです。
動物と触れ合うことは、命と触れ合うこと。
愛情たっぷりでいつも一所懸命ですね。
休日に、歩いて図書館へ行くというのは何とも贅沢でのんびりします。
図書館というのは良い空間ですね。
アガサ