秋の晴れ間に。 〜 父の訪問 〜
すっかり秋らしくなりました。
お元気ですか?
わが家はおかげさまでぼちぼちと暮らしています。
以前からこのことを何気なく申しますとびっくりされました。
(一般的には「いつでも見えます!」という誇張が多いですもんね。苦笑)
↓↓↓
「 人様からご依頼を頂いて交流をお伝えしても、
私自身は、他界した家族や親戚とは滅多に会えません。
多分、元気にしてるだろうと思うのですけどね。」
ということ。
「 えっ?! そうなんですか? アガサさんは
自由自在にご家族と話されているのかと思ってました。」
そうおっしゃいます。
もし、他界した家族や親戚や知人友人恩師と私が
好きな時に交流していたとしたら・・・
ろくでもない人間になっていると思います。
人の気持ちがわからない人間に。
もっと会っておけば良かった・・・
手紙や葉書のやりとりしておけば良かった・・・
優しい言葉のひとつでも かければ良かった・・・
自由に会えないと思うからこそ、次から次へと思い浮かびます。
十分に介護をし、看取れたとしても やっぱり いろいろと
思い浮かぶでしょう。
仕方ありません。
それが 人間。
そう思う時があっても日常の流れに押し流され、
あっという間に一日が過ぎていきます。
それの繰返しだと思うのです。
数週間前、ふとした時に 煙草のニオイがしました。
蚊取り線香のニオイかなと思ってみましたが、違います。(笑)
家の中と外の火の元の確認をしましたが、何もなし。
まぁ、いいかと気に留めませんでした。
眠る前の貴重な時間にも ニオイがしたのです。
( あ、また、煙草のニオイがする・・・)
本を読みながらも、しばらくニオイがします。
( なんで煙草のニオイがするんやろ。)
考えても分からないので、まぁ、いいや。(笑)
眠る前の読書時間は、本当に貴重ですから。
その頃の私は 何故かいつも心の中がモヤモヤしていました。
自分は何も出来ない・・・
何も役に立たない・・・
こんな不便な暮らしはいつまで続くんだろう・・・とかね(苦笑)
自分でも珍しいなと思う程、感傷的になっていたようなんです。
もとがいい加減なので、感傷的時間は長く続きませんでした。
待ちに待った秋。
秋は、カラッと晴れる日が多いイメージがありましたが
今年は雨が多いですね。
豪雨、長雨。
久しぶりに晴れましたので、日頃の運動不足解消!とばかりに
30分程の散歩に出掛けることにしました。
家の外に出てしばらく歩きますと、ふわりと煙草のニオイが
また してきたのです。
「 お父ちゃん 」
自然と口からこの言葉が出ました。
ついそう言ってしまったことに驚きました。
心がそう言うのです。
頭ではわかりませんのに。
不思議なもんですね。
「 姿、見せて 」 とか
「 誕生日、言うて 」 とか
「 名前、覚えてる?」 とか
そういうのは 全く要らない。
心がそうだと認識したことに対して、証拠も理由も
何も要らないのです。
あぁ、そういうことだったのかと思いました。
立ち寄ってくれていたんだ。
親って こういうもんなんだ。
煙草のニオイが ふわりとし続けていた数日間は
( 誰やろう・・・)
と思っていながらも、父だとは気づかずでした。
父は 二言 三言 話してくれたと思います。
普通の会話。
帰郷した時に交わすような、普通の会話です。
困っている時ほど何も話さない頑固な娘だと
わかっていたのでしょうか。
それとなく気遣う父の気持ちが有難くて
散歩していましたが、涙がこぼれそうになりました。
山の中の散歩で良かった と思いました。
父の訪れの後、もう 煙草のニオイはしません。
このことは 母には話しません。
話せば きっと 母は淋しがると思うのです。
母はとても純粋な人なので、淋しく感じることは
言いたくない。(笑)
父は、この秋の彼岸入り頃に来たのだと思います。
私が気づいたのは、彼岸明けの翌日。
( 父はお彼岸を大切にしていたっけ? まあ、いいか。)
自覚するほど、父と仲良しだったわけではありません。
可愛げのない少女時代娘時代を過ごし、
父へのわだかまりがほどける30代半ばまで
会話らしい会話をしたことがありませんでした。
それでも わかり合えるんですね、家族って。
親に言えないことが沢山ありました。
今もあります。
困っている時ほど言えないもんです。
それと同じように、親も子に言えないことが
沢山あったと思います。
それで 自然なんだと思います。
細かいことは 要らない。
今、元気なら それで良い。
元気やったら、良いんです。
元気でいると思うことにしています。
秋の晴れ間に 何年振りかで 父の思いに触れました。
ありがとう、お父ちゃん。
= おまけ =
自宅のベランダから見える秋の晴れ間です。
葉っぱが落ちてきましたので、空が何となく見えるようになりました。(笑)
それにしても、台風が多いですね。大きな地震も。
「もう、ええで。」というぐらい。
そう思うのは人間都合なんでしょうか。
何やら、人工的に地震を起こせるようですね。
海外から日本政府への忠告も無視されているようです。
権力というのは、困ったもんですな。
アガサ