一枚の葉書

さっき届いた一枚の葉書。

中学一年生の時に、英語を

教えて下さった先生からでした。

生徒の気をひくような面白い授業をされるわけでもなく、

一生懸命に教えてくださっていました。

先生の内面の美しさに、

中学生の私は惹かれたのだと思う。

日本の女性ですが、イギリスの人みたい・・・と思えました。

以前にどこかで会ったことのあるような気分にもなりました。

れきとした日本人の方です。

なぜ、そう思ったのかはわかりません。

先生から教わった年数は、1年間だけ。

その後、

何十年と文通をさせて頂きました。

悲しいことも、苦しい時期も、過ぎてから、

先生に、お話するように手紙を書きました。

本当に苦しく悲しい時は、

言葉に出なかったのです。

いつも、心の中で、

乗り越える強さをと願っているだけで

精一杯でした。

先生も、多分、90才代。

ここ数年は忙しくて、京都へ帰れない状態で

年賀状だけで失礼しています。

先生からの一枚の葉書には、

こんなことが書かれていました _

” 感謝の回数が増えましたというあなた。

  何と素晴らしいことでしょう。

  頭が下がります。”

そんなことを書いていたんだ、私。

いろいろあったから、でしょうか。

年々、感謝の数が増え、感謝の深さが深くなってきます。

そうして、心が ほんわか温かくなります。

年を重ねるって良いもんだと思うことが増えてきました。

一枚の葉書。

一通の手紙。

そして、メール。

それを書いて下さる方の

大切な時間と心を頂いている。

相手を思って、書いて下さる。

だから、というわけではないですが、

何度も 何度も 読み返したくなります。

何度も 心にしみます。

世の中が便利になればなるほど、

大切なものが見えにくく、

気づきにくく、なってくる。

結果が全てだと言われることの方が多い。

結果が全てと思い込むと、

何故だか、しあわせは 後ずさりする。

大切なものは、時間がかかる。

美しいものは、時間と手間がかかる。

家族や家庭も そう。

大切だからこそ、

じっくり。

心と精神は、

長い時間かけて育つもの。

だから、

美しく、

深みが増し、

心にしみ通り、響く。

先生の英語の授業で、

先生の精神や心の美しさを

学びました。

数えきれない思い出ややりとりは、私の宝物。

先生にお会いしたい。

先生、ありがとう。

アガサ

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