ずっと、いつまでも

結婚してまなしに、ご主人を亡くされ

ずっとおひとりで生きてこられた女性。

女手ひとつで、わが子を育てて。

ご事情を知ったのは、交信が終わった時

でした。

そのようなことを一切感じさせない、

物腰のやわらかい方。

まっすぐに見つめる瞳は、純粋な光に

輝いておられたので、何故だろうと

思うほどでした。

ご依頼人さんがお越しになる前の私の

静かな時間を邪魔する(失礼)子どものように

ご主人はとても喜ばれて_

喜び勇んで、奥様の名前を呼びながら私の前へ

来られました。

そうして、ご依頼人さんが来られました。

若くして他界されましたので、私からすると

息子のように思えるほど。

奥様のことが 好きで好きで!たまらない

ことを私におっしゃるんです。

もちろん、お気持ちはわかりますが、

ご自身だという証拠も頂かないと私は

お伝えできません。

たくさん話しかけてくださるのですが

私は覚えていられませんので、

ご勘弁ください。

ひとつふたつなら、思い出せそうです_

ご主人は、私に、左足の膝〜下腿を

ケガしたと私に教えてくださるのです。

「○○に、そう言ってください。」と。

奥様にお伝えすると、しばらくしてから

「あ!確かに膝の周りをケガしました。」

「左脚ですよ。左脚。」

「そうです。左脚です。」

(良かったですね、ご主人)

時間の最後の方で、

「もうひとつ言いたいことがあります。」

そうご主人はおっしゃいました。

それは、内緒ですが、

奥様が心ひそやかに思っておられる、

将来の夢のことでした。

驚かれたんだと思います。

目には今にもこぼれそうなほどの涙が

溢れてこられて、

とても嬉しそうでした。

そして。

「 ずっと、いつまでも一緒だよ。」

そうご主人は、おっしゃっいました。

その言葉も、証拠となったようです。

女手ひとつで子どもを育てるのは

大変なことです。

でも、ご依頼人さんは、

ご主人と愛をずっと胸に、全身に

持ってらした_

だから、この瞳なんだ・・・

納得できました。

美しい自然の中にある澄んだ湖のような

静かで美しく、やわらかな瞳。

ずっと、いつまでも。

アガサ

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