生きる希望
お約束の時間前に、
ふと、話しかけられました。
” まだ若いから、再婚をして
しあわせになって欲しいと
伝えてください。”
そう何度か、耳にし、
お電話を頂いてからに
いたしましょうとお返事をしました。
そうして、お伝えしていくなかで、
やはり、おっしゃってこられたのです。
そのことをお伝えしつつも、
「 こうしたことは、Mさんのお気持ちが
大事です。言われたからといって
その通りにしなきゃと思わなくても
良いと思いますよ。
奥様にも 私なりのそうしたお話も
しましたし、きっと、奥様も全てを
お分かりになったうえで、ご主人を
思いやる気持ちが大きいがゆえの
お気持ちだと思います。」
と、お伝えしました。
その他にも、いろいろとお話になり、
Mさんはお分かりになったようです。
本当に、心優しい純粋な女性です。
Mさんからメールを頂きました。
心にぐっときました。
愛、切なさ、いろいろな思いが私の
胸に訪れました。
– – – – –
実は妻が亡くなる数ヶ月前に、
自分が死んだら再婚してくれ
と言ったことがあったのです。
妻は人のことばかり心配する
心の優しい人でした。
私であればそんなことを思う
余裕はないと思います。
しかし、今の私の生きる希望は
死んで妻に再会することなので、
こればかりは妻の希望をきいてやれません。
妻が許してくれ、この先もずっと夫として
妻の側で過ごしていけることを願ってます。
(中略)
不思議なもので、妻が生きているときは
人生あっという間だなと感じていたのに、
今はこれからの人生がとても長く感じます。
(中略)
妻が元気であると知って安心しました。
– – – – –
私がこうして、頂いたメールの一部を
転載させて頂くのは意味があります。
それは、
読まれる方が今一度、
生きるということと向き合う機会で
あればという思いもあります。
思いやりをもって生きる、
心穏やかに生きる、
思いやりに満ちて生きる。
これらは、楽しくないことかも
しれません。
これらの本当の輝きを知るのは、
悲しみを知った人でしょう。
他界された方々でしょう。
どんな悲しみがあろうとも
苦しみがあろうとも、
自暴自棄になっては なりません。
心を捨てては なりません。
心穏やかで在り続けることは
難しいことです。
生きていくには、大切なこと。
どうか、あなたが
できるかぎり
心穏やかで あられますことを
心から祈らずにはいられません。
ありがとうございます。