一年前の言葉
Mさんが来られる当日の朝、なにげなく外の景色を見ていますと
< 誕生日プレゼント・・・ >
プレゼントに関しては、ここのところ、いろいろありまして(苦笑)
つい、その声の主の男性の言葉の続きを遮断してしまいました。
またしばらくして、私は、ある物のある部分を見つめていました。
( そこに何か、あるのですか?)
と尋ねるも 何の返事もありませんでした。
大きなリュックを背負っておられたMさん。
遠路遥々、ここまで来られたんだ・・・
この時を待っておられたんだ・・・
来られる方、お電話やスカイプの方との その瞬間は、言葉にはなりません。
なかには、私を見るなり、走り出し、涙があふれ出す方もおられます。
おひとりおひとりのお気持ちに対して、気の効いた言葉をかけれるような
そんなスマートさは私にはなく、胸が熱くなる私はぐっと腹に力を入れ直し、
お天気の話やら何やらの話をいたします。
Mさんの髪は、以前より短くなっていました。
とてもお似合いでした。
私は男性のような短さ。髪が短いがゆえのことを話したりしていました。
いつも通り、静かに、自然に始めます。
私がお伝えする言葉ひとつひとつに、静かに耳を傾けておられる様子。
容姿やお人柄やお仕事柄のことや、普段の生活スタイルをその男性は
伝えてくださいました。
「 心当たりはありますか? 」
「 はい。わかります。」
私は伝えてこられる内容に、” 尾ひれ背びれ ” を付けることは好みません。
信頼に、” 尾ひれ背びれ ” は必要ないと思っています。
信頼には、長い年月がかかっています。
「 彼は、寝転がって、こんなふうにね、してるんですよ。」
「 はい。よくそうしていました。」
「 Mさんの顔ばっかり、見ていますよ、彼。面白い人ですね。」
「 はい。」
「 彼は、Mさんの顔が好きみたいですよ。
なんでそんなに顔ばかり見てるんですか?って尋ねたんですよ。
そしたら、そうおっしゃっていました。」
少し恥ずかしそうな顔をされながらも、Mさんはこうおっしゃっていました_
「 食べてる時の顔、寝ている時の顔、顔を眺めているのが好きなんだと
彼は言ってました。」
「 そうですか。 今も、彼は 変わりませんね。
でも、彼のその気持ち、わかるような気がします。
私も、Mさんのお顔を見たいと思ってしまいます。
彼の影響かも しれませんねぇ。」
Mさんと私は、ふふふ と笑いました。
最後の方だったと思います、
Mさんに「 何かお尋ねになりたいことはありますか?」と申しました。
すると、
「 明日、私の誕生日なんです。」
「 そうですか。それはそれは。」
「 はい。彼は何か言っていますか?」
「 尋ねてみましょうね。」
妙な気持ち。なぜだかそわそわし始める自分。
けれど、彼からは何も返事が来ないのです。
「 彼は、何も言わないです。」
「 やっぱり、そうですか。。。彼はそういうことを言う人ではないのですが
でも、ちょっと聞いてみたくて言いました。」
私を妙な気持ちにさせている ” 彼 “は、とうとう私を押し切りました。
「 なぜだか、わからないのですが、どうも、彼がそうしたいようです。」
と私は、部屋にあった、自分のある物を差し出しました。
「 これをMさんに。」
「 え? 良いんですか!」
「 ええ、良いんです。もうどうしようもありませんもの。
向こうがそうさせたがっているから、どうしようもありませんね。(笑)」
Mさんの笑顔には、別の意味があったようです。
「 アガサさんは覚えておられないと思いますが、一年前のことです。」
「 そうですね、覚えていないでしょうね。おっしゃってください。」
「 彼が 一年前、アガサさんを通じて『 ○の○○○○○ 』と言ったんです。」
「 へぇ〜、そうなんだ。」
「 その時には、私はなんのことだかわからなかったんです。」
「 そうでしたか。・・・あぁっ!!!」
「 そうなんです! 私、今、これのことだったんだと思いました。」
「 うわぁーーー! すごいな、彼。まいったなぁ〜(笑)」
「 はい。(笑)」
あちらでは、時間の概念がない と言われています。
私はあまりそうしたこと(知識的なこと)を大事にはしません。
すべては自分の経験を優先させます。
彼のとられた行動や思いは、その知識に当てはめることは出来ませんね。
知識というのは、そういう程度です。
何の為の知識か?
知識は、人や動物、命に役立たせてこそ「 知識 」なのです。
こういう時に、あちらの ” 粋 ” を実感します。
たまにあるから、その実感具合も ひとしお。
誕生日プレゼントやお祝いの言葉やイベントなど
普段から 関心のなさそうな人が、
たまに こういうことをされる、
一生に一度のことかもしれませんが、
そういうことをされる。
たまにあるから、喜びもひとしお。
Mさんがお帰りになったあと、私は、しばらくの間、
こう つぶやいていました_
やられた・・・
まいったなぁ〜・・・。
最中みたいものに、お湯をそそぐと、あら不思議!
中から 可愛いものが出てきました。
この最中みたいなのが溶けると もちもちっとした食感。
お出汁もすごく美味しかったです。
家族全員で、わぁーわぁー 言いながら。笑
子どもが「美味しいから、もう一つ食べたい!」と言い出しました。
「 美味しいから、一日一回。明日のお楽しみにしなよ。」と私。
子ども心はわかります。
わかった上で、わきまえることを伝えたい。
まぁ〜、単なるイジワル母ちゃんかもしれませんけどねぇ。(大笑)
アガサ 葉山在住
天国との対話 愛しい家族との時間
~天国の人々の思いを伝えています~